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Posted by ミリタリーブログ  at 

2014年01月06日

儚き夢の遺産 ブレンテン

かつて射撃界の巨匠、ジェフ=クーパー氏がコンサルタントになって
製作された拳銃がありました。

「パーフェクト・コンバットオート」と言われたその拳銃の名は

ブレンテン

実践的ハンドガンの理想を凝縮した傑作になる予定でしたが・・・

残念なことにメーカーの倒産により歴史の彼方に埋もれてしまいました。

本銃の詳細はこちらをご覧頂くとして
ブレンテンが歴史に刻んだ功績があります。

それは新しい拳銃弾の開発です。

10mm×25弾をこの銃は使用しますが、従前の9mm×19と45ACPの長所を併せ持つ
意欲的な弾丸です。ブレンテンの消滅後も、同弾を使う拳銃は複数メーカーによって
造られ、FBIも採用していました。

しかし反動が大きくサイズも前後に長いため送弾不良の原因になったりと、
自動拳銃用としては今ひとつ感があった為S&W社によって前後長を詰めて改良
した10mmショート(40S&W)という弾丸が1989年に開発されました。

貫通力・直進性・装弾数・ストッピングパワーにおいて妥協点を見出し、なおかつ
反動や送弾不良についても改善をみており、10mmショート弾は現在北米のLE
(法執行機関)で人気を博しています。

ブレンテンは84年に誕生し、2年後の86年にメーカーが倒産するまでに1500丁程
しか造られなかったものの、その理想のコンバットオートというコンセプトは着実に
銃器界に発展をもたらしたと言えるでしょう。

一応手元のデータでは
BREN TEN 1195g  装弾数 10+1発 MV:1125fps(FMJ)、1000fps(JHP) 
(空マガジン込重量)

まあ最近のHK45が785gで45ACPを10+1発なので
ポリマーフレーム全盛の現在ではスペック上見劣りはします。

時代の進歩にはいくつかの点で隠れた立役者や功労者が存在していて、
ブレンテンも商業的には資金不足で(マガジン問題ではない)成功しません
でしたが、クロスボルト・セフティ以外は優れたコンバットオートとして伝説
として語り継がれるべき名銃ではないでしょうか。



(参考資料)↓ ↓ ↓
  


Posted by amemiya  at 05:06Comments(0)拳銃

2013年12月28日

これで・・・いや“これが”いいのだ SIG P210

第二次世界大戦後の1947年、スイスのSIG社はフランスのMle.1935をベースにオリジナルの拳銃を制作し、それがP210です。使用弾は7.65x21mmパラベラム弾と9×19mmルガー弾で、軍用のものはP49と呼ばれています。

製造は1949年から2005年(!)まで行われ、それまでに数回改良がおこなわれまして、2012年にはSIG SAUER社が初期モデルとマガジンリリースボタンを追加した改良型(実質の再販モデル)を製造し、話題となりましたね。

とまあ、もはや語るに及ばない程の有名銃ですが、
以前はそこまで興味がありませんでした。

ダブルカァラムではない というだけの理由で。

複列式弾匣がハンドガンの絶対条件のように思っていたんですね。

単なるファイヤーパワーの問題ならそれもアリですが、視点が変われば
視野も広がります。
しかして気付いた視点とは・・・

銃器や刀剣は単なる武器ではない、という事。
古くから宝物として取引されたり装身具として飾られたりするステータス
シンボルとしての役割に今ひとつ理解が及んでいなかったのです。

アンティークとしての価値は分かったつもりでいましたが、それは骨董品
の領域であって自分がサーチする対象ではないと考えていましたが、
比較的最近の銃にもその概念は通じるというのが今の見解です。

簡単に言ってしまえば、FPSで強い銃だけが“いい銃”ではないという事。
その銃が持つ性能だけではなく、なぜそのスペックなのかという開発意図、
実際の使われ方、過去から今までの評価、時代背景の中で果たした役割
という歴史的経緯まで含めて価値を感じ取る・・・。

それがいいモノを知るという道なんじゃないかと思った訳です。

当たり前といえばそれまでです。しかし分かったつもりでも中々視野は広が
るものではなく、今回の様にふと思い至る・・・という事で少しづつ趣向が深
まっていくのが価値観なのかも知れません。

而して、今回取り上げました「 SIG P210 」ですがこの銃にどういった
視点で再評価に至ったのかをお伝えさせて頂きたく筆をとらせて貰いました。

この拳銃、軍用です。

ですが将校の護身用で採用されていまして、前線で撃ちあうのが目的では
ない為、無理にダブルカァラムにして重量増加で携帯性を下げる必要は無い。

むしろ攻撃力はシングルカァラムで十分であって作動性や携帯性に加え
命中精度と精緻な造りによって、シンボリックなステータス性とネームバ
リューを得たと考えました。

特殊部隊のサイドアームじゃないんで、マウントレールとかマグチェンジ性
や装弾数とかは最優先じゃないんです。
これでいい・・・いや、“これが”いいんだ。

その精巧さゆえの工芸品的価値、軍・警察に採用されていた経緯のステー
タス性、時代背景を感じる歴史的価値が、ふとそれまで信奉していた
“ダブルカァラム” を外す事で感じとれる様になったんですね。

自分の主義・視点はこれしかない!! と頭から決めているとどうも視野が
狭くなっていきます。

すこしづつ視野も広げていけば、楽しみも広がっていくんじゃないでしょうか。
ほんと、今更気付いても遅いっていう。ガスガンの6mmバージョン、どこに
も売ってないし・・・。64式もそうでしたがあの頃は

普通に売ってたんですよ?


SIG P210-6



本銃について詳しくはこちらで  


Posted by amemiya  at 03:35Comments(0)拳銃